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町田印刷株式会社

「想い」を「かたち」にして「伝える」 ~町田印刷株式会社~
今回は、船木台に工場がある町田印刷株式会社を訪問しました。本日は町田印刷株式会社 熊谷工場長の相川さんと生産管理部長の下村さんにお話を伺いました。



━ まずは、町田印刷株式会社の事業内容などを教えてください。

当社は、オフセット印刷を中核として企画制作から製本加工・納品までを含めた一貫生産を行っている会社であり、カレンダーやポスター、カタログを始め様々な印刷物に対応することができます。熊谷工場の特長としては、枚葉機と輪転機という設備を有していることから、部数や仕様によって選べる印刷機の多様性が、他社にはないサービスを提供することが可能となっています。これは当社の強みであると考えています。
枚葉機の特長は紙の制限がほとんどありません。紙の厚みに自由度があるためにチラシやポスターなどのよくある一般の印刷物以外にもポストカードやパッケージなどの厚い紙にも対応ができます。輪転機は大量印刷に向いていて新聞や折り込みチラシの印刷をイメージするとわかりやすいと思います。
また、熊谷工場はグリーンプリンティング※を取得しており、環境対策を実施している企業となっています。

※ グリーンプリンティングとは、一般社団法人日本印刷産業連合会が運営する、環境に配慮した印刷製品や印刷工場を認定する制度のこと。


【熊谷工場の様子】


━ 令和5年に工場設備を熊谷工場に集約されていますが、集約したことによるメリットなどを教えてください。

当社は戸田市に営業や総務機能などを担う本社を、工場機能は熊谷工場に集約しています。2年前までは戸田市にも工場がありましたが、熊谷工場に集約をすることにより枚葉・輪転印刷並びに製本・加工まで一つの工場で対応できる強みがあります。
また、工場の集約化により人の交流を一本化することができ、生産工場の同じフロアで仕事を行うことができます。それぞれの部署の仕事量に応じてお互いが協力体制を取ることができます。
以前は戸田工場で作ったものを製本するために熊谷工場へ配送したり、またはその逆があったりと輸送にもコストを要していましたが、集約したメリットとして輸送コストの削減にもつながっています。
集約前は製本作業などの70%程度を協力会社へ依頼していましたが、現在は内製化が進み50%の依頼で業務を実施しています。仕入れ値の高騰などによる価格転嫁は難しい業界ではありますが、企業努力によりコスト維持に取り組むことが可能となっています。


━ 印刷以外にも企画や制作、販促物の制作などを行っているようですが、具体的にはどのような物を制作していますか。

依頼のあったチラシやパンフレットの作成のほか、うちわなども制作しています。



こちらは8月9日に鴻巣市で実施される「KOUNOSU MUSIC FESTIVAL 2025」で使用するうちわとなっています。こちらのフェスティバルへの協賛と出展を行うことになっています。その他、行田市の「行田古墳フェスティバル」へも協賛させていただく予定となっています。

━ フェスティバルへの出展とのことですが、印刷会社の出展は珍しいと思います。参加に至った経緯はなんですか。

地元密着の企業として広めていきたいところですが、今年に入り知名度が低いと感じる案件がありました。吹上にある企業から協力の依頼がありましたが、相手方からは「近くにこのような企業があることを知らなかった」と言われることがありました。
熊谷の地に来てから約30年、まだまだ知名度が低いと感じられることがあるため、様々な場所に足を運び目に留めてもらいたいと思って今回参加しようと考えました。また、そのつながりから地域貢献へとつなげていければと考えています。
その結果として若い世代の目に留まり、地元の方が知る企業へと成長していきたいと思います。


━ 熊谷工場はグリーンプリンティングを取得されたとのことですが、環境問題に関する活動の内容を教えてください。

環境に配慮した機器や資材の導入や廃棄物の削減のためのシステム導入、リサイクル化、省エネ対策など企業で対応できる活動を実施しています。その他工場の屋上には太陽光発電設備を設置しており、環境対策も実施しています。
また、熊谷工場のCPT化を図ることにより製版フィルムの活用が不要となり、その点も環境対策に資するものと考えています。後ほど、工場内を案内しますが、工程管理をPCで共有することができ、事務所に居ても工程の確認が可能となり、紙でのやり取りを最小限としています。
グリーンプリンティングを取得したことによるメリットとして、印刷会社として他社から信用される企業であることを示すことができることから、その点は取得していることによるメリットであると感じています。



━ ホームページを拝見したところ、貴社の町田あるあるが掲載されていました。面白い取り組みだと思いますが、その他貴社の特長となる事項はありますか。

当工場の特長としては、先ほどお伝えしたように地元密着の企業として、様々なフェスやイベントへ参加していることも当工場の特長の一つとなっていると思います。
フェスに参加した後、当社ホームページのコラムも更新されると思いますので、そちらもぜひご覧ください。


━ 熊谷工場の作業工程を見学してもよろしいでしょうか。

【刷版課】



こちらでは、印刷する前の準備を行っています。印刷物は「黒・藍・紅・黄」の4色で構成されており、こちらで印刷工程にて使用される刷版をしています。CTP技術の導入によりPCデータから直接刷版することが可能となっています。
こちらでインキ量や色のコントロールをするとともに、そちらのデータを作成し、枚葉機や輪転機で活用しています。

【オフセット枚葉機】



刷版課にて作成されたデータを元に枚葉機で印刷を行います。用紙をセットした後、色付けされるユニットが4か所あり、それぞれ4色のインキにより印刷されます。まずは表面を印刷し、1枚1枚カメラで自動チェックを行い、不備がないか確認をしています。問題のない印刷物については、反対側のユニットにて印刷されていきます。


両面印刷したのち再度カメラによる自動チェックを行い、正規品と不適合品に分けていきます。当社の機械の特長として、正規品と不適合品を自動で判別し、右側で正規品を、左側に不適合品と整理されていくため、管理が容易となっています。他社ではこのデリバリーが1か所しかない機械が多数ありますが、その場合には、不適合品の印が付きそれを取り除く工程も必要となります。当社では、その工程はなく、自動で判別されるため、手作業が少ないことが特長の一つとなっています。


枚葉機の特長としては、4色の配合により色を載せることが可能となっています。また、カードなどの厚い用紙の印刷も可能となることが特長です。表紙を枚葉機で印刷し、本文を輪転機で印刷し製本していくパターンもあります。

【ロール紙の自動倉庫】


トラックで配送されたロール紙はこちらの自動倉庫に搬入され、管理・保管しています。最大で1,528本の収納が可能となっています。人が重たいロール紙などを持ち上げることはほとんどなく、自動で運搬しています。


自動倉庫内のロール紙は指定された場所へ運ばれていきます。

【オフセット輪転機】



輪転機にロール紙をセットし、印刷を進めていきます。ロール紙がなくなるタイミングで自動的に結合される仕組みとなっており、進んでいくスピードに合わせて新たなロール紙が回転を始めます。
枚葉機と同様に刷版課にて作成されたデータを元に印刷されていきます。輪転機の特長としては、枚葉機より3倍程度の速さで印刷が可能となっています。






シートでの印刷のほか、16頁/8頁での折り込み印刷にも対応が可能となっています。こちらは4色での印刷が基本であり、紙の厚さには制限があります。また、印刷と同時にミシンを入れることもでき、クーポン券等にも対応可能となります。



でき上った製品などはロボットで運ばれるため、人力では行っていません。

【輪転機などで印刷されたものを冊子などにする工程】
※ こちらは印刷物の関係で現場写真はありません。

工場2階で印刷した印刷物を1階にてチラシや冊子などに製本・加工しています。仕様としては無線綴じ機・中綴じ機・断裁機・折り機等が設置されています。なお、パンフレットの折り方として二つ折りのほか、ジャバラ折りなどにも対応しています。


━ 工場内を見学させていただき、ありがとうございました。町田印刷株式会社の工場内の特長はほかにどんなものがありますか。

当社では機械のメンテナンス管理を従業員で実施できるように教育しています。電気や機械に強い職員を採用し、そこから各自でメンテナンス修理ができるようにしています。機械が止まったからといって印刷物の納期が延びることはありません。機械のメンテナンスを外部に委託した場合、人員の関係から日数を要してしまう可能性があります。そのため、当社内でメンテナンス・管理ができるように消耗品の管理を行い、日常的なメンテナンスは可能となっています。その結果として、当社の信用度を高めることにつながっていると思います。


━ 町田印刷株式会社の今後の展望を教えてください。

地域に密着した仕事に協力していきたいと考えています。当工場で印刷したものを製品とするまで内製化を進めていきたいと思います。先ほどの熊谷工場への集約によるメリットでお話しましたが、現在は50%を自社で、残りを協力会社へ依頼して製本・加工している製品もあります。人員や製本の体制など調整が難しい面もありますが、当社で印刷したものを責任もって対応していきたいと考えています。中長期的な目標としては、自社での製本を60%まで実施できるように企業努力を続けていきます。


━ お忙しいところ、 町田印刷株式会社の相川さん、下村さん、大変お世話になりました。本日は、ありがとうございました。


日付:2025-09-18